夕方の疲れ × 甘いもの

2026/08/29 11:35 栄養指導コラム
こんにちは。
浜松市・豊橋市のパーソナルトレーニングジム
S-pace【エスペース】です。
今回のコラムは
「夕方の疲れ × 甘いもの」
についてです。
夕方16時〜17時ごろになると、
「頭が重くて集中力が切れる」
「無性にチョコレートやクッキーなどの甘いものが食べたくなる」
という経験はありませんか?
デスクの引き出しに置いてあったり職場に常備してあるお菓子をつまんでその場をしのぐ人は非常に多いはずです。
しかし、医学的なメカニズムから見ると、「夕方の疲れを甘いもので癒やす」という行為は、
その場の疲れを誤魔化すどころか、かえって翌日以降の慢性疲労を悪化させる危険な悪循環の入り口です。
今回は、なぜ夕方に甘いものが欲しくなるのかという体内の仕組みから、
甘いものが引き起こす「ジェットコースター現象」、そして正しくエネルギーを回復させるための食事戦略まで、
しっかりとご紹介していきます。
1 .なぜ夕方になると「甘いもの」が欲しくなるのか?

なぜ、多くの人たちは夕方になると甘いものを欲してしまうのでしょうか?
夕方に強烈な甘いもの欲求が生まれる背景には、以下にあげる私たちの脳とホルモンが関係しています。
- 脳のエネルギー(ブドウ糖)の枯渇
私たちの脳は、全身の体重のわずか2%程度の重さしかありませんが、
体全体のエネルギー(ブドウ糖)の約20%を消費する大食漢な臓器です。
特に朝からパソコン業務や書類作成などの知的作業を続けていると、
夕方には脳の主要なエネルギー源であるブドウ糖が大幅に消費され、
脳は「手っ取り早くエネルギーを補給しろ!」という強い信号を出します。
- ストレスホルモン「コルチゾール」の目減り
私たちの体では、朝起きたときに「コルチゾール」というホルモンが大量に分泌され、
血圧や血糖値を上げて活動モードを作っています。
このコルチゾールは夕方から夜にかけて自然と分泌量が減っていくリズムを持っています。
しかし、仕事のストレスが過剰にかかると、日中にコルチゾールを使い果たしてしまい、
夕方に血糖値を維持する力がガクンと落ちてしまいます。
その結果、体が手軽に血糖値を上げられる「糖質(甘いもの)」を強烈に求めるようになってしまうのです。
2 .甘いものが招く「血糖値スパイク」という罠

甘いお菓子やジュースを食べると、一瞬だけ脳がスッキリして元気が戻ったような気がします。
しかし、これは一時的な「勘違い」にすぎません。
体内では恐ろしい「血糖値スパイク(急上昇と急降下)」が起きてしまっているのです。
- 砂糖による血糖値の暴騰
クッキーや清涼飲料水、和菓子などに含まれる精製された砂糖は、体内での消化吸収スピードが非常に早いため、
食べた直後に血液中の糖分濃度(血糖値)がドカンと跳ね上がります。
血糖値が上がると脳の快楽物質である「ドパミン」が分泌されるため、
一瞬だけ「元気が出た!」と錯覚してしまうのです。
- インスリンの大量分泌と「乱降下」
跳ね上がった血糖値をそのままにしておくと危険なため、
膵臓(すいぞう)から「インスリン」という血糖値を下げるホルモンが大量に放出されます。
大量のインスリンによって、今度は血糖値が急激に底まで叩き落とされます。
これが「インスリンショック」です。
- 急激な低血糖が引き起こす「さらなる不調」
血糖値が急降下すると、脳は先ほど以上のエネルギー危機(反応性低血糖)を感じ、
以下のような症状を引き起こしてしまいます。
・激しい眠気とさらなる強いだるさ
・イライラ感や不安感
・再び強烈なお菓子を食べたくなる欲求
このように、
「疲れる→甘いものを食べる→一時的に回復する→血糖値が急降下する→さらに激しく疲れて甘いものを探す」
という砂糖依存の悪循環(マインド・クラッシュ)に陥ってしまうのです。
3 .甘いものの摂りすぎが引き起こす「体の焦げ付き(糖化)」

夕方の甘いもの習慣は、疲労感を悪化させるだけでなく、全身の細胞を老化させる恐ろしい医学的変化をもたらします。
それが「糖化(とうか)」というものです。
食事から摂りすぎた余分な糖分が、体内のたんぱく質(コラーゲンや筋肉、血管)と結びつくと、
AGEs(最終糖化産物)という強い毒性を持つ老化物質が作られます。
ホットケーキを焼くと表面がこんがり褐色になる現象と同じことが、私たちの体内で起きていると考えてください。
AGEsが蓄積すると、以下のような深刻なデメリットが生じます。
・筋肉や筋膜の柔軟性が失われる:
肩こりや腰痛が治りにくくなり、体が硬くなってしまう。
・血管がもろく硬くなる:
動脈硬化が進行し、肌のシワやシミ、たるみが加速してしまう。
・慢性的な倦怠感:
細胞のエネルギー工場であるミトコンドリアの働きが低下し、朝起きたときから疲れている体質になってしまう。
4 .夕方のドカ食いを防ぐ「賢いおやつ」の選び方

「夕方に小腹が空いたら一切食べてはいけない」ということではありません。
ポイントは、血糖値を緩やかに上げる「低GI(グライセミック・インデックス)食品」を選び、
持続的なエネルギーを補給することです。
- ナッツ類(素焼き)
アーモンドやクルミ、カシューナッツには、良質な脂質や食物繊維、ビタミンEが豊富に含まれています。
糖質が極めて少ないため血糖値を上げず、噛み応えがあるため満足感も得やすい最高のおやつになるのです。
- 高カカオチョコレート(カカオ70%以上)
カカオポリフェノールには強い抗酸化作用があり、脳の血流を促す効果があります。
カカオ成分が高いチョコレートは砂糖の量が控えめなため、血糖値の急上昇を抑えつつ、
脳に心地よい満足感を与えてくれます。
- ゆで卵・チーズ(たんぱく質系のおやつ)
コンビニなどで手軽に買えるゆで卵やプロセスチーズは、糖質がほぼゼロで、
筋肉やホルモンの材料になるたんぱく質が補給できます。
腹持ちが非常に良く、夕食までの空腹感を完璧に繋いでくれます。
- 小分けのドライフルーツ+無塩ヨーグルト
甘いものがどうしても諦められないときは、ヨーグルトにドライフルーツ(デーツや無糖のいちじくなど)を
少し足してみましょう。
食物繊維が糖の吸収を遅らせてくれるため、お菓子を食べるよりも遥かに体に優しい選択になります。
5.甘いものに頼らない「5分間の疲れリセット法」

夕方に疲れを感じたとき、甘いものを口に入れる前に実践してほしい、医学的コンディショニング法をご紹介します。
・「冷たい水」をコップ1杯飲む
夕方の疲れの正体が、実は軽い脱水症状であるケースは多々あります。
水を飲むことで血液循環が良くなり、副交感神経が刺激されて脳がリフレッシュします。
・深く「深呼吸」をして酸素を届ける
長時間のデスクワークで姿勢が丸くなると、呼吸が浅くなり脳が酸欠状態に陥ります。
窓を開けてフレッシュな空気を吸い込み、深呼吸を数回行うだけで脳の霧が晴れていきます。
・立ち上がって「ふくらはぎ」を動かす
座りっぱなしで下半身に溜まった血液を、ふくらはぎの筋肉を使って脳へ押し戻します。
かかとの上げ下げ運動(カーフレイズ)を10回行うだけで、目元がシャキッと冴えてきます。
まとめ
夕方の疲れは、あなたの頑張った証であり、体からの「少し休息を取りましょう」というサインです。
そのサインに対して、砂糖という偽りのドーピングを与えるのはもうやめましょう。
甘いものの代わりに、上質なナッツやコップ1杯の水、ヨーグルト+ドライフルーツなどを食べる、
そして深呼吸をプレゼントする。
そんな小さな優しさを習慣にすることで、夕方以降も頭が冴え渡り、
夜まで元気に動ける本当の体力を手に入れることができます。
浜松市(鴨江・葵東)、豊橋市にあるS-paceでは経験豊富なパーソナルトレーナーがおります。
今回ご紹介したもの以外にも腰痛予防のお尻のストレッチや腹圧向上のトレーニング、
肩コリ予防の運動など様々な運動をご提供できます。
ご不安や、ご質問があればS-pace一同お待ちしておりますのでお気軽にご連絡ください。
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