40代から始める「ケガをしない体づくり」 −スポーツを長く楽しむために-
2025/10/18 08:54 トレーニングコラム
こんにちは。
浜松市・豊橋市のパーソナルトレーニングジム
S-pace【エスペース】です。
今回のコラムは
「40代から始める「ケガをしない体づくり」
−スポーツを長く楽しむために-」
についてです。
「学生時代はいくら運動しても平気だったのに…」
40代を迎え、再びスポーツを始めようと思ったとき、あるいはこれまで続けてきたスポーツで、
些細なことでケガをしてしまうようになったと感じていませんか?
40代は、身体にさまざまな変化が訪れる年代です。
筋肉量の減少、柔軟性の低下、関節の変性など、若い頃には考えられなかったような変化が、
パフォーマンスの低下やケガのリスクとなって現れます。
しかし、これらの変化は「もうスポーツはできない」というサインではありません。
むしろ、自身の身体と向き合い、適切な知識とケアを取り入れることで、これまで以上に充実したスポーツライフを送ることが可能です。
本稿では、40代からスポーツを安全に、
そして長く楽しむために必要な「ケガをしない体づくり」について、具体的なアプローチを詳しく解説します。
なぜ40代はケガをしやすいのか?
まずは、40代の身体で何が起きているのかを理解することが重要です。
ケガのリスクを高める主な要因は以下の通りです。
1. 筋肉量の減少と筋力の低下(サルコペニア)
一般的に、筋肉量は30歳頃から年間約1%ずつ減少していくと言われています。
この筋肉量の減少はサルコペニアと呼ばれ、40代になるとその影響が顕著になります。
筋肉は、関節を安定させたり、外部からの衝撃を吸収したりする役割を担っています。
筋肉量が減ると、関節への負担が増え、本来筋肉が受け止めるはずだった衝撃が骨や腱にダイレクトに伝わり、
ケガのリスクが高まります。
特に、スポーツで重要となる速筋(瞬発力を生み出す筋肉)は、遅筋(持久力を生み出す筋肉)よりも
早く減少すると言われています。
これにより、急な方向転換やダッシュなどの動作で身体を制御しきれなくなり、捻挫や肉離れを起こしやすくなります。
2. 柔軟性の低下
コラーゲンやエラスチンといった結合組織の弾力性が失われることで、筋肉や腱、靭帯の柔軟性が低下します。
柔軟性の低下は、関節の可動域を狭め、特定の動作で身体に過度なストレスをかける原因となります。
例えば、股関節の柔軟性が低い状態でスクワットをすると、腰や膝に負担がかかり、ケガにつながることがあります。
3. 関節軟骨の変性
長年の運動や加齢によって、関節を保護する関節軟骨が徐々にすり減っていきます。
軟骨がすり減ると、骨と骨が直接ぶつかるようになり、炎症や痛み、変形性関節症などの原因となります。
特に、膝や腰など体重がかかりやすい関節は、日々の生活やスポーツでの負担が蓄積しやすいため注意が必要です。
4. 回復力の低下
加齢とともに、身体の細胞修復機能や疲労回復力が低下します。
若い頃は一晩寝れば回復していた疲労も、40代になると数日間にわたって蓄積しやすくなります。
この疲労の蓄積は、筋肉や関節の微細な損傷を修復しきれず、大きなケガへと発展するリスクを高めます。
ケガをしない体づくりのための3つの柱
40代からのケガ予防は、単に「無理をしない」だけでなく、
身体の根本的な変化に対応するための積極的なアプローチが不可欠です。
以下に示す3つの柱を意識して、日々のトレーニングやケアに取り入れましょう。
1. 質の高いウォームアップとクールダウン
ウォームアップとクールダウンは、ケガ予防の基本中の基本ですが、40代からはその重要性がさらに増します。
ウォームアップ:「静的ストレッチはNG」という考え方が主流になっています。
運動前に筋肉を伸ばしすぎると、筋力が一時的に低下し、
パフォーマンスが落ちるだけでなく、ケガのリスクを高める可能性があります。
代わりに、以下の動的ストレッチを取り入れましょう。
ジョギングや早歩き: 軽い有酸素運動で心拍数を上げ、全身の血行を促進します。
関節回し: 首、肩、股関節、膝、足首などをゆっくりと回し、関節の可動域を広げます。
筋温を上げる動き: 腕回し、もも上げ、股関節の開閉など、これから行うスポーツに近い動きをゆっくり行います。
ウォームアップの目的は、単に筋肉を温めるだけでなく、神経系を活性化させることです。
これにより、筋肉が素早く、かつ正確に動く準備が整います。
クールダウン:運動後は、静的ストレッチが非常に有効です。
疲労した筋肉をゆっくりと伸ばすことで、筋肉の緊張を和らげ、柔軟性を維持します。
また、血行を促進することで、疲労物質の除去を助け、筋肉痛の軽減にもつながります。
・各部位を20〜30秒かけてゆっくりと伸ばす
・呼吸を止めずに、リラックスした状態で行う
・痛みのない範囲で無理なく行う
2. 筋力トレーニング:若返り効果をもたらす筋トレ
筋肉量の減少を食い止めるためには、適切な筋力トレーニングが不可欠です。
スポーツのパフォーマンス向上だけでなく、関節の安定化、姿勢の改善、基礎代謝の向上など、
多くのメリットがあります。
どのような筋トレをすべきか?
全身をバランスよく鍛える: 特定の部位だけでなく、全身の筋肉をバランスよく鍛えることが重要です。
特に、身体の軸となる体幹(腹筋、背筋)、
下半身の大きな筋肉(大腿四頭筋、ハムストリングス、お尻の筋肉)を重点的に鍛えましょう。
低負荷・高回数からスタート: 若い頃のような高重量をいきなり扱うのは危険です。
まずは、自重(自分の体重)や軽い負荷で、正しいフォームを習得することから始めましょう。
フォームが崩れると、狙った筋肉に効かず、関節に負担がかかる原因になります。
運動神経を刺激するトレーニング: 40代以降は、筋肉そのものだけでなく、
筋肉を動かす神経系の衰えも無視できません。
片足立ちやバランスボールを使ったトレーニング、メディシンボール投げなど、
不安定な状況で身体を制御するトレーニングを取り入れることで、運動時の協調性を高め、
転倒防止などにもつながります。
筋力トレーニングの頻度:週に2〜3回、1回あたり20〜30分程度でも十分な効果が得られます。
筋肉はトレーニング後に休養を与えることで成長するため、毎日行う必要はありません。
3. 栄養と休養:回復力を高める戦略
ケガをしないためには、トレーニングと同じくらい「回復」が重要です。
40代の回復力を高めるためには、以下の点に注意しましょう。
栄養:身体の修復材料を摂取する
タンパク質: 筋肉や骨、腱、靭帯など、身体のあらゆる組織の材料となります。
肉、魚、卵、大豆製品などを毎食バランス良く摂りましょう。
特に運動後は、ゴールデンタイムと呼ばれる30分以内にプロテインや牛乳などを摂取すると、
筋肉の修復が効率的に行われます。
ビタミン・ミネラル: 骨を強くするカルシウムやビタミンD、筋肉の機能維持に不可欠なマグネシウムや亜鉛、
抗酸化作用のあるビタミンCやEなどを意識的に摂取しましょう。
炭水化物: 運動のエネルギー源となる重要な栄養素です。
不足すると、身体は筋肉を分解してエネルギーを生み出そうとするため、筋肉量の減少につながります。
休養:疲労をため込まない
質の良い睡眠: 睡眠中に成長ホルモンが分泌され、筋肉や組織の修復が行われます。
最低でも7〜8時間の質の良い睡眠を確保しましょう。
オーバートレーニングに注意: 身体が「疲れている」と感じたら、無理をしないことが大切です。
トレーニングの強度や量を調整したり、積極的に休息日を設けたりするなど、
自分の身体と対話しながら運動計画を立てましょう。
専門家との連携も視野に入れる
40代からのスポーツにおいて、専門家の助けを借りることも有効な選択肢です。
整形外科医: 過去のケガの既往歴や、慢性的な痛みの原因を正確に診断してもらい、適切なアドバイスや治療を受けることができます。
理学療法士: 身体の歪みや動きの癖をチェックしてもらい、個別に適したストレッチやトレーニングメニューを
組んでもらうことで、ケガのリスクを根本から減らすことができます。
パーソナルトレーナー: 自分の体力レベルや目標に合わせた安全なトレーニングプログラムを作成してもらい、
正しいフォームを指導してもらうことで、効率的かつ安全に身体を鍛えることができます。
まとめ
生涯スポーツを楽しむために40代からスポーツを始める・あるいは続ける健康寿命を延ばし、
人生を豊かにする素晴らしい選択です。
しかし、若い頃の感覚で無理をすると、思わぬケガにつながる可能性があります。
ケガをしない体づくりは、動的ストレッチ中心のウォームアップと静的ストレッチ中心のクールダウン、
正しいフォームを意識した全身の筋力トレーニング、栄養と休養による回復力の向上、
これら3つの柱を意識し、自分の身体の変化に耳を傾けることから始まります。
「まだまだやれる!」という気持ちは大切ですが、同時に「身体は以前とは違う」という事実を
受け入れる柔軟さも持ち合わせましょう。
無理をせず、賢く、そして楽しく、生涯にわたってスポーツを愛し続けられるよう
今日から「ケガをしない体づくり」を始めてみてはいかがでしょうか。
浜松市(鴨江・葵東)、豊橋市にあるS-paceでは経験豊富なパーソナルトレーナーがおります。
今回ご紹介したもの以外にも腰痛予防のお尻のストレッチや腹圧向上のトレーニング、
肩コリ予防の運動など様々な運動をご提供できます。
ご不安や、ご質問があればS-pace一同お待ちしておりますのでお気軽にご連絡ください。
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