冷え、むくみ、便秘…秋の不調は暮らしの習慣で整う −自律神経と腸をいたわるセルフケア-

2025/11/04 12:46 トレーニングコラム
こんにちは。
浜松市・豊橋市のパーソナルトレーニングジム
S-pace【エスペース】です。
季節が夏から秋へと移り変わる時期は、多くの方が体調の変化を感じやすいものです。
「なんだか体が冷える」「朝、顔がむくんでいる」「お通じが滞りがちだ」など、特定の大きな病気ではないものの、
なんとなく不調が続く「不定愁訴」に悩まされがちです。
これは、夏の暑さに慣れた体が、急な気温の変化に対応しきれていないサインです。
この時期の不調の多くは、体温調節を司る自律神経の乱れと、
体全体の巡りを担う血液・リンパの循環の低下が原因となっています。
本稿では、秋に感じやすい代表的な不調である「冷え」「むくみ」「便秘」に焦点を当て、
その医学的なメカニズムを解説し、
日々の暮らしの中で実践できる具体的なセルフケアの方法を3つの柱としてご紹介します。
秋の不調を引き起こす医学的なメカニズム

なぜ、季節の変わり目、特に秋にこれらの不調が目立つようになるのでしょうか。
その根本には、環境の変化による生体機能の乱れがあります。
1. 急激な気温差と自律神経の乱れ
秋は、日中はまだ暑さが残るものの、朝晩は急激に冷え込むため、一日の寒暖差が非常に大きくなります。
・医学的メカニズム: 体温調節は、自律神経(交感神経と副交感神経)によって行われています。
・暑い時:副交感神経が優位になり、血管を広げて熱を放散させます。
・寒い時:交感神経が優位になり、血管を収縮させて体内の熱を逃がさないようにします。
・秋の課題: この時期の激しい寒暖差により、自律神経が頻繁に交感神経と副交感神経を切り替えなければならなくなり、
そのバランスが乱れやすくなります。
自律神経が乱れると、体温調節がうまくいかず、末梢血管が収縮したままになり、「冷え」を感じやすくなります。
2. 運動不足と水分代謝の低下
夏場の暑さが和らぎ、活動的になるはずの秋ですが、かえって体がだるく感じ、運動量が低下しがちです。
・医学的メカニズム: 運動量が減ると、血液やリンパ液を送り出す筋肉のポンプ作用が弱まります。
特にふくらはぎの筋肉は「第二の心臓」と呼ばれ、下半身の血液を心臓に戻す重要な役割を担っています。
このポンプ機能が低下すると、細胞間に水分や老廃物が溜まりやすくなり、「むくみ」として現れます。
3. 乾燥と腸の働き
秋は空気が乾燥し始める季節です。
体の外側だけでなく、内側の粘膜も乾燥の影響を受けます。
・医学的メカニズム: 便の主成分は約80%が水分です。
体が乾燥すると、大腸内で水分が過剰に吸収され、便が硬くなります。
また、自律神経の乱れは腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)を鈍らせる原因にもなります。
これらの要因が重なり、「便秘」を引き起こしやすくなります。
暮らしの習慣で整える3つの柱

秋の不調を改善し、快適に過ごすためには、自律神経と循環を意識した暮らしの習慣を取り入れることが大切です。
柱1:温活と血流改善による「冷え・むくみ」対策
自律神経を整え、滞った血流を改善することで、冷えとむくみは大幅に改善されます。
(1) 入浴習慣の見直し
シャワーで済ませず、湯船に浸かる習慣をつけましょう。
・温度と時間: 38℃〜40℃程度のぬるめのお湯に、15分〜20分かけてゆっくりと浸かるのが理想です。
・医学的効果: ぬるいお湯は、心身をリラックスさせる副交感神経を優位にします。
これにより、収縮していた末梢血管が広がり、血流が改善され、体の中からじんわりと温まります。
熱すぎるお湯は交感神経を刺激し、かえって緊張状態になり、湯冷めしやすくなるため避けましょう。
(2) 局所的な温めとマッサージ
特に冷えやむくみが出やすい場所を重点的にケアします。
・「三首」を温める: 首、手首、足首の「三首」には太い血管が通っているため、
ここを温めることで効率よく全身の血液を温めることができます。
スカーフやレッグウォーマーを活用しましょう。
・ふくらはぎマッサージ: むくみの原因となるふくらはぎは、毎日入浴後などに揉みほぐしましょう。
足首から心臓に向かって(下から上へ)優しくリンパを流すようにマッサージすると、
滞った老廃物や水分が排出されやすくなります。
(3) 運動による血行促進
日常生活に「動く」要素を取り入れましょう。
・ながら運動: 歯磨き中にかかとを上げ下げする、テレビを見ながら足首を回すなど、
手軽にできる運動で筋肉のポンプ作用を促します。
・ストレッチ: 就寝前などに軽いストレッチを取り入れると、血行が促進され、
自律神経が整いやすくなり、質の良い睡眠にもつながります。
柱2:腸内環境の改善による「便秘」対策
秋の便秘対策は、水分と食物繊維の補給、そして腸の働きを活発にすることが鍵となります。
(1) 腸をいたわる食生活
便の材料と、腸の働きを助ける栄養素を意識しましょう。
・食物繊維の積極的な摂取
水溶性食物繊維: 納豆、海藻類、果物などに含まれ、便を柔らかくして排泄を促します。
不溶性食物繊維: きのこ、根菜類、玄米などに含まれ、便のかさを増やし、腸を刺激して蠕動運動を促します。
・発酵食品の活用: ヨーグルト、味噌、漬物といった発酵食品に含まれる乳酸菌などの善玉菌は、
腸内環境を整え、便通を改善します。
・脂質も重要: 適度なオリーブオイルやアマニ油などの良質な脂質は、便の滑りを良くし、
排泄をスムーズにする作用があります。
(2) 徹底した水分補給
乾燥しやすい秋は、意識的に水分を摂ることが必須です。
・補給のタイミング:
起床直後: 寝ている間に失われた水分を補給し、腸に刺激を与えて蠕動運動を促す
「モーニングリフレックス」を起こします。
食事の前後:食事前は、胃に軽く水分を入れておくことで、満腹中枢が刺激されて食べ過ぎを防止できる。
食事後は、少量の水を飲むことで、食べ物をスムーズに腸へ送るサポートになります。
入浴前後:入浴前は、脱水・血圧低下を防ぎます。
入浴後は汗で失った水分の補給と回復を促進します。
何を飲むか: 常温または白湯をこまめに飲むようにしましょう。
冷たい飲み物は体を冷やし、かえって自律神経を乱す原因となるため注意が必要です。
柱3:自律神経を整える「生活リズム」の確立
不調の根本原因である自律神経の乱れは、日々の生活リズムを整えることで大きく改善できます。
(1) 一定の起床・就寝時間
週末の寝だめは、かえって自律神経を乱す原因になります。
・一定の起床時間: 毎日同じ時間に起き、朝の光を浴びることで、体内時計がリセットされ、
自律神経の切り替えがスムーズに行われます。
・睡眠前の工夫: 寝る1時間前からはスマートフォンやPCの使用を避け、リラックスできる時間を作りましょう。
アロマテラピーや軽い読書などが有効です。
(2) 鼻呼吸の意識とストレスケア
呼吸は、自律神経のバランスを唯一、意識的にコントロールできる手段です。
・腹式呼吸: 意識して鼻からゆっくり深く息を吸い、口からゆっくりと吐く腹式呼吸を数回行うことで、
興奮状態にある交感神経から、リラックスを促す副交感神経への切り替えを助けることができます。
・リラックスタイム: 趣味や自然の中での散歩など、自分が心からリラックスできる時間を持つことで、
ストレスによる自律神経の緊張を和らげることができます。
まとめ:体をいたわる秋の過ごし方

秋の不調である「冷え」「むくみ」「便秘」は、医学的に見ると、自律神経の乱れによる血流・代謝の低下と、
腸内環境の悪化という二つの要素が深く関わっています。
これらの不調を整えるためには、
1.温活と運動で血流とリンパの流れを改善し、
2.食物繊維と水分で腸内環境を整え、
3.規則正しい生活リズムで自律神経を安定させる
という、根本的な生活習慣の見直しが不可欠です。
季節の変わり目に感じる不調は、
体が「立ち止まって、自分をいたわってほしい」と発する小さな警告音かもしれません。
この警告に耳を傾け、日々の暮らしの習慣を丁寧に整えることで、
心身ともに健やかな秋、そして冬を迎える準備をしていきましょう。
浜松市(鴨江・葵東)、豊橋市にあるS-paceでは経験豊富なパーソナルトレーナーがおります。
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